急に子供の体から発疹が!?検診前に知っておきたい食物アレルギーについての予備知識
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<食物アレルギーとは?>
食物アレルギーとは、特定の食べ物を食べることによって、体に反応が出る病気です。
症状がひどい場合、全身に発疹や嘔吐、腹痛、下痢のように過敏な反応を示します。
これらの症状をアナフィラキシーと呼び、食物アレルギーによって、複数のショック症状を起こしてしまうことがあります。
この場合、子供の生死にかかわる可能性があるため、救急車を呼び早急な治療が必要になります。
一方、軽度である場合は、そこまでの症状はみられないのですが、
地図のような形で赤みがかった発疹が出て、強い痒みがともないますので、本人としては、ストレスに感じることが多いでしょう。
目次
混同しやすい、食物アレルギーと"かぶれ"では、安心感が違う
食物アレルギーとかぶれは、見間違うことがよくあり、症状としてはよく似ているのですが、
食物アレルギーより、かぶれの方が、まだ重症へと発展する可能性が低いので、まずその違いを見極めてあげてください。
一番の違いとして、食物アレルギーが全身へ症状が現れるのに対して、かぶれは一部周辺のみだけです。
また、食物アレルギーの反応がきつい場合では、全身への発疹が出たあと、
はき気や嘔吐、腹痛から下痢へと体内からの症状も特徴です。(アナフィラキシー)
しかし、かぶれの場合は、アナフィラキシーに進展することがないので、少しは安心することができるでしょう。
なので、まずお子さんの体に発疹が出た場合、慌てずに状態を確認してあげてください。
万が一、食物アレルギーだった場合の予備知識
食物アレルギーというのは、治療方法が完全には確立していないため、
親子としては、常に不安がつきまとう病気です。
特に外出したときの食事やおやつには気をつかうと思います。
また、学校給食など、みんなと同じ食事ができないため、子供の精神的な負担も出てくると思います。
この病気の対応については、どの親子さんも大変苦労されています。
しかし、アレルギーの傾向と発生パターンを知ることで、簡単に不安を解消することができますので、
しっかりとお子さんの食物アレルギーと向き合い、正しい知識を習得していってください。
食べ物とアレルギーの因果関係を知ることが、不安を解消する為の第1歩!!
万が一、お子さんが食物アレルギーであった場合、
アナフィラキシーに発展しないように気を配る必要があります。
アナフィラキシーのショック症状や意識低下はとても危険な病気です。
食事を摂取したあと、短時間の間に嘔吐、下痢などの複数の症状が出ていきます。
その最悪の事態を避けるために、
食事との因果関係を知るだけで、親としての不安は半分以上解消されます。
そのために、しっかりと検査を受けアレルゲン物資を特定しておくことが大切です。
検査の前には問診があるので、事前に症状の記録をつけておくことをオススメします。
「何を食べたときにあらわれたか?」「どのくらいの分量を食べたときか?」
など、症状を医師に伝えてください。
あくまで医者は、統計や経験からによる判断でしかできません。
やはり、一番身近にいる両親の情報が問題解決の近道となります。
精密検査で、アレルギーの原因を特定する
精密検査の内容には、血液検査やプリックテスト、パッチテストがあります。
血液検査では、どの物質がアレルギーの原因であるか推測できます。
プリックテストは、疑いのある物資を皮膚につけ刺激をあたえ、約15分後の皮膚の反応を見る検査です。
パッチテストも、同じように皮膚を刺激し反応を見ますが、プリックテストとの違いは約48時間後の皮膚の状態を見ます。
この検査は、金属のアレルギーを調べる検査として一般的な診断方法なのですが、
ただ、直ぐに反応の出る物資には向いていませんので、お子さんの病状を伝え医師と相談してください。
そして、次のステップとして、除去試験と負荷試験があります。
除去試験とは、1〜2週間ほど、対象アレルゲンのを一切摂取せずに、子供の状態を検査する試験で、
負荷試験とは、反対に対象アレルゲンを少量摂取する試験です。
これらの検診では、今まで推測でしか判断できなかった症状をかなり精密にアレルゲンを特定することができる試験になります。
しかし、この試験については、時間もかかりますが、負荷試験の場合、本人への負担がかなりありますので、親としてもかなり辛い思いをすることとなります。
特にアレルギー症状が重い場合は、かなりの苦痛が伴うので、相当なお子さんの頑張りとご両親のサポートが必要になってきます。
ですが、原因を特定することは、お子さんの長い人生を守る大切な情報となりますので、
状態や時期を見極め、最後まで受診することをオススメいたします。
子供の食物アレルギーと上手に付き合う便利アイテム
食物アレルギーの子を持つ親にとって、外出時などにも重宝するスマホ無料アプリや情報サイトがあります。
これらをうまく活用し、少しでも日常の不安を解消してください。
無料アプリ:アレルギーチェッカー
このアプリは、商品のバーコードをスマホのカメラでスキャンし、アレルギー物資を確認できます。
また、その物質を含むアレルゲンを登録しておき、アラート通知することもできます。
そして、自らが商品の情報を登録するもできるので、
同じようにアレルギーに悩む方たちの力にもなることができます。
公式サイト: http://allergychecker.net
情報サイト:クミタス
クミタスは、予め対象のアレルゲンを登録し、それらを含まない食品、食材を選んでくれるアプリで、
アレルギーを持つお子さんの食事に対する不安を解消してくれます。
また、対象アレルゲンの代替食品などの提案もしてくれて、直接購入することもできます。
食事制限が必要なアレルギー患者にとって、毎日の食品選びはとても大変で、食事作りにも負担がかかってきます。
なので、こういった無料の情報サイトなどを活用し、負担の軽減もそうですが、
ちょっとしたひと工夫で、安心で安全な生活を送って行きましょう。
公式サイト: http://www.kumitasu.com/#page/1
食物アレルギーの新療法「経口免疫療法」
初めに、この治療法は、まだ完全には確立されてません。
しかし、お子さんの症状によって、有効な場合があります。
そのため、担当医と相談のうえ、慎重に進めてもらいたいと思います。
経口免疫療法とは、少しづつアレルギー症状の出る食品を食べることで、徐々に免疫力を作っていく治療法です。
また、この療法のメリットして、不足している栄養素を補うことができます。
今までは、アレルゲンを摂取しないことで、症状を出さない食生活が基本でしたが、その部分の栄養が制限されてしまうため成長への悪影響もありました。
ただし、知っておいてほしい前提事項がありますので、以下の点をよく注意してから、ご検討ください。
・ 負荷試験を受け、対象のアレルゲンの食べられる量が分かっていること
・医師と相談し、 家庭での治療か入院しての治療かを決まっていること
・ ある程度の期間に症状が出ないようになった場合、確認のため再び負荷検査を受けていること
・ アナフィラキシーなどのショック症状が出ることもあるため、普段飲んでる薬などは事前に準備し側に置いておくこと
・ 一般的にはまだ確立していない治療法なので、リスクに対しての説明をしっかり理解していること
これらの注意点を理解した上で、
慎重に判断しする必要があると思います。
また、この療法は、単にアレルギー物質を少量摂取するだけの治療ではありませんので、必ず医師の判断のもとで実施してください。
特に素人判断での行為は危険ですので、その点もご注意ください。
前向きになって、子供の食物アレルギーと付き合っていくこと
食物アレルギーというのは、本人のみならず、両親にとっても体力のいる病気です。
時に、子供のせいにしたくなってしまうほど、親自身も精神的なストレスを抱えていくと思います。
しかし、そう言ったストレスは、子供にも伝わり、悪循環が生まれてしまいますので、
一緒に頑張ろうという気持ちを持って、ポジティブに治療と病気に向き合うことが大切だと思います。
時には、周りの方たちに食物アレルギーについて、理解を深めてもらうための努力も必要でしょう。
その周りの協力が、子どもへの負担を減らすことへ繋がると思います。
以前に比べると、食物アレルギーも一般的になり、周りの理解は進んでいる方だと思います。
そのことからも、あまりネガティブに思わず前向きに取り組んでください。
成長での体質の変化で、食べれるものも変わってきます。
そのなかでの、親自身が臨機応変な対応をしていくことが大切なんだと思います。